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(金・土~18:30まで)
木曜・日曜祭日:休診
東戸塚(東口)駅前
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~歯周治療~
「歯周病」とは、歯周病菌が歯肉に感染して、歯を支える支持組織に炎症が起きる疾患です。
また歯周病菌が排出する毒素は、歯周ポケットの毛細血管や歯肉の病巣から血液中に入り、全身に影響を及ぼします。(このことはスケーリング後は3日間献血することが禁じられていることからもお解りになると思います!!)
糖尿病や心筋梗塞、肺炎、低体重児出産などとの関連性も報告されています。
しかし、私たちの日常のお口のケアーで十分に予防、改善できる病気なのです。
歯周病の骨吸収経過。すでに中程度の骨吸収(黄矢印)を認める。
さらに骨吸収が進行!
骨吸収が根尖端部にまで達して歯が大きく傾斜、動揺、抜歯に至る。
歯肉炎
炎症が歯肉部分に限局していて、歯槽骨まで及んでない状態です。
思春期性、妊娠性のものもあり、ホルモンや全身的因子が影響している場合もありますが歯垢(プラーク)沈着が原因なので甘いものを控え、ブラッシングを良くして歯周病につながらない様にしましょう。
歯周病
(私は歯周病でしょうか?歯肉から少し出血はありますが・・・見た目には・・・)
(歯肉を開けてビックリ。骨が溶けています!
歯を支える骨が半分溶けて歯根が露出しています。
立派な歯周病です!)
上記の写真は炎症が歯肉だけでなく、歯牙支持組織におよび歯周炎から歯槽骨の吸収に発展した状態です。
いわゆる歯槽膿漏です。症状としては
・口臭がする。
・歯肉が腫れ、歯を磨くと出血がする。
・歯の動揺がすすんでくる。
・食物がはさまる。
・硬い物が食べずらい。
・歯周ポケットが深くなる。
等があります。
抜去歯

歯根のまわりに歯石がビッシリ
重度歯周炎に患った歯牙を抜去してみると歯の根の先にまで歯石がこびりついているのが分かります。ここまで付いてしまうと手術でも取りきれませんね。こうなる前にケアーをする必要があるのです。
原因はブラッシングの不良による歯垢の滞積と歯石の沈着による歯肉の炎症と歯周病菌の繁殖です。
さらに歯軋りや喰いしばりによる歯の負担過重も大きく関係してきます。




歯の動揺が生じてきて臼歯部で噛み合わせが支えられなくなると他の歯に負担がかかってきます。
歯並びは乱れ、負の悪循環が始まります。
自分の歯に指を当ててみましょう!お口を開閉すると噛み合わせの度に歯が動くのが指に触知されませんか?
その程度が大きれば、歯が悲鳴をあげ始めています。早めの診査が必要です。

(歯周ポケット内から採取したらせん状歯周病菌
無数の嫌気性菌のトレポネーマ・デンティコーラ)

(抗生物質服用と歯周初期治療等後の菌相)

位相差顕微鏡を使って歯周ポケット内の歯垢を観察すると患者様によって、さまざまな菌叢があることが分ります。
ラセン状菌、球菌、短矩系、線状菌、カンジダなど、さらに重症な方はアメーバー、口腔内トリコモナスなど原虫も観ることができます。何億個とうごめいているのです!
また、人によって菌相がちがっているのは興味深いことです。
ブラッシング、歯周治療、バクテリアセラピー等により、総菌数を減らしたり、悪玉菌を減らし善玉菌に置き換えていきましょう。歯周の改善につれて菌相も変わっていきます。

(位相差顕微鏡)

(人によって異なる様々な菌叢例)
バイオフィルム
歯の表面の歯垢(プラーク)にはバイオフィルムとよばれる細菌の棲家(すみか)が作られます。
このバイオフィルムはヌルヌルとした粘着性の膜で形成されており、簡単には剥がせません。
このなかに虫歯菌や歯周病菌が繁殖します。
この膜が形成されると歯ブラシだけではなかなか取り除き難いのです。
むし歯や歯周病の原因になる、歯の表面に付着し成熟したプラーク「細菌バイオフィルム」は強力に付着しているため、歯ブラシでもなかなか取り除くことができません。
定期的に歯科医院でクリーニングしてもらう意義がここにあります。
バイオフィルムは薬剤をもはねつけます!
光殺菌Periowave(抗菌的光線力学療法)による歯周治療

(話題の最新テクノロジー歯周治療)

(光化学殺菌によるペリオウェイブシステム)
話題の最新テクノロジー歯周治療、光化学殺菌によるペリオウェイブシステム【抗菌的光線力学療法PDT:Photo Dynamic Therapy(フォトダイナミックセラピー)】を導入。
歯周ポケット内に繁殖する有害バクテリアに、光感応性のバイオジェル(メチレンブルー)を注入して非熱性レーザー光(コールドダイオード)を1分間照射するPhoto Disinfection(光殺菌)です。
化学反応をおこしたジェルが歯周ポケット内にある歯周病菌の細胞壁を破壊して健康な歯周組織を取り戻します。「痛み」や「術後の腫れ」がありません。
現在、最も注目されている歯周ポケット無菌化治療です。
光殺菌を行う前後の歯周病菌の動画
最初は歯周病で抜歯した歯根に付着した歯垢(プラーク)に光殺菌を行った歯周病菌の動画です。

(光殺菌術前/歯周病菌の位相差顕微鏡動画です。
無数の菌が激しく動いている様子が見て取れます。)

(光殺菌術後/動いていないようですが動画です。光殺菌によって、歯周病菌が死滅して動きが失われています。この後、蛋白除菌水で歯周ポケット内洗浄をおこない細菌の死骸や内毒素を洗い流します。)

超音波洗浄前後の歯周ポケット内動画
続いての動画は殺菌した歯周ポケット内の歯周病菌の死骸や毒素を、殺菌水(高濃度次亜水)を使用して超音波洗浄をおこない綺麗に洗い流す様子です。

(ポケット内超音波洗浄前/歯周病治療前のポケット内にうごめく無数の歯周病菌)

(ポケット内超音波洗浄後/ポケット内がこんなにきれいになりました!)
歯周病は感染症ということもできます。悪玉菌をいなくすることが健康な歯茎を取り戻す第一歩です。
効果的なブラッシング法
就寝前に3分以上時間をかけて磨きましょう。
 (就寝中は唾液の分泌が少なく、お口の中の自浄作用がありません。)
鏡の前で磨きましょう。
 (テレビを観ながらなど、ながら磨きはやめましょう。磨きやすいところだけに毛先が行く傾向があります。)
・歯ブラシの毛先の当たり方を意識しましょう。
 (今、どの歯のどの部分を磨いているかを意識して磨きましょう。)
磨く順番を決めて、磨き残しのないように磨きましょう。
 (1日何回も磨くより、1回でもいいから磨き残しのないようにすることが大切です。)
最初は歯磨剤をつけないで磨きましょう。(中等度以上の歯周病の方)
 (歯磨剤をつけるとお口を閉じて磨かなければなりません。唇や頬が邪魔して歯ブラシが歯の根元や奥歯の裏まで届かない傾向があります。)
 (歯の汚れの除去の95%以上は歯ブラシの機械的刷掃効果で、歯磨剤の効果は5%もありません。)
 (あぶくが溜まってお口をゆすぐと、さっぱりとしてそれだけで磨いた気持ちになって終わってしまう傾向があります。)
 (歯磨剤にもフッ素やキシリトール入りなど歯質強化や歯垢の生成を防ぐ働きのものが発売されています。しかし、それに頼ることは危険です。)
・気持ち悪ければもう一度仕上げ磨きを行い、歯磨剤を少しだけ使ってください。(茶渋の黒ずみがとれます。)
・歯の重なった部位や磨きにくい部分は磨き方を工夫しましょう。
 (歯ブラシを縦に使ったり、フロスや歯間ブラシを活用しましょう。)
・歯ブラシは普通の硬さで毛先のしっかりとした物を選びましょう!
 (毛先の柔らかいもの、ごく細のものは歯垢を除去できません。硬い毛先は歯を傷つけるおそれがあります。)
歯ブラシの選択
歯ブラシはヘッドが小さめで毛先のしっかりしたものを選びましょう。毛の硬さは普通の硬さを選びます。
力を入れず(100~150g)に毛先が立っている状態で磨くのがコツです。シャカシャカと音がします。(力を入れ過ぎると毛先が寝てしまって効率的に磨けません。)
歯ブラシにより歯の表面に付着した歯垢を機械的に清掃します。
大きなストロークで磨くのではなく、小さなストロークで磨きましょう。
正しい磨き方をすれば歯肉から出血してもかまいません。歯肉がしまってくれば出血はおさまります。怖がらないで磨きましょう!
しかし、むし歯や歯周病の原因になる、歯の表面に付着し成熟したプラーク 「細菌バイオフィルム」は強力に付着しているため、歯ブラシでもなかなか取り除くことができません。そこで定期的に行う歯科医院でのPMTCの登場です。
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)とは歯科医師や歯科衛生士など専門家によるクリーニング専用器具を使った歯の機械的なクリーニングのことを言います。
毎日の歯ブラシで取りきれなかった歯垢等の汚れ、取り残した歯間、歯肉縁下の沈着物、歯石や着色を衛生士さんが丁寧に専門器具でクリーニングしてくれます。細菌の棲家(すみか)であるバイオフィルムも取り除きます。お口の中がツルツルでさっぱりします。PMTCは「細菌バイオフィルム」をはがしとる手段として、最も効率的かつ効果的な方法と考えられています。
患者さんの磨き癖や磨き残しの部分を指摘してもらい、どうすれば毎日のブラッシングで汚れを磨き残しなく、清掃できるのか指導してもらいましょう。
歯周治療症例
よく磨かないとお口の細菌が全身に廻り、寿命を縮めるかもしれません!!

左図はアメリカ歯周病学会が一般紙に出した広告です。皆さんはどのように考えますか?

以下のページでこれまで当クリニックで行ってきた歯周治療の中でも代表的な症例を、写真付きでわかりやすく紹介しています。

>>>歯周治療症例を見る<<<
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